国内CVC活動の概要

M&Aの隆盛と共に、これまで各社の取り組みも増えていたCVC活動について概要をまとめます。
M&A_watch 2024.05.21
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CVC活動とは

CVCとは「Corporate Venture Capital」の略で、事業会社が自己資金でファンドを組成し、主に未上場の新興企業(ベンチャー企業)に出資や支援を行う活動を指します。通常のベンチャーキャピタル(VC)とは異なり、CVCは自社の事業分野とシナジーを生む可能性のある企業に対して投資を行うことが特徴です。

目的

  • 戦略的リターン: 自社の既存事業とのシナジー効果を得ることや、新規事業に役立つ技術の獲得を目指します。これにより、企業の競争力を高め、事業の成長を促進します。

  • 財務リターン: 投資した資金に対する金融的な収益を得ることです。スタートアップが成長し、成功することで、株式の評価上昇分や利益分配を受けることが期待されます。

投資の特徴

  • シナジー効果の重視: CVCは、純粋な投資リターンよりも、自社の事業とのシナジー効果を重視します。これにより、投資先企業との協業を通じて新しい技術やビジネスモデルを取り入れ、自社の競争力を強化します

  • 自己資金での投資: CVCファンドは事業会社の自己資金で組成され、運営は社内の投資部門や子会社、もしくは外部のVCに任されることが多いです

投資の運用方法

  • 直接投資: 事業会社が直接スタートアップに投資を行います。

  • LP出資: 事業会社が外部のVCファンドにリミテッド・パートナー(LP)として出資し、間接的にスタートアップに投資します。

  • 共同運用: 事業会社が独立系VCと共同でファンドを運用するケースもあります。

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続きは、5712文字あります。
  • CVC活動が増えた背景
  • 各社の事例 
  • メリット
  • デメリット
  • 課題
  • 失敗事例
  • 情報収集内容
  • CVC活動における直近のトレンド

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